すさみ町周参見の向井克往さん(50)は2月6日、ウクライナの避難民を支援するために栽培したヒマワリの売上金を、白浜町内のホテルに勤務するウクライナ人に寄付した。発案から約10カ月、「ようやく実現できてうれしい」と喜んでいる。
母国の戦火からの避難民が近くにいることを知った向井さんは昨年4月、「何か支援ができないか」と思案したところ、ウクライナの国花であるヒマワリを栽培して売上金を義援金として送ることを決意。JAの直売所などで6月中に約300束(1束3~7本)を販売した。
「ヒマワリの販売価格は普段より高めの設定にも関わらず、支援活動に共感していただき、ほぼ完売できた」と向井さん。義援金を届けようと地元のライオンズクラブの協力のもと、白浜町のホテルで勤務している3人のウクライナ避難民への寄付がようやく実現した。
向井さんはこの日ホテルで3人と面会し、義援金を贈呈。ウクライナから避難して1年ほどになるカラリーナ・クラフチェンコさん(28)は「日本の皆さんには本当に優しくしてもらっている。支援していただいてありがたい」と話した。
向井さんは「地域の方が買ってくれた売上金なので、地域に住んでいる避難民に手渡したかった。戦争は続いているが、希望をもって過ごしてほしい」とエールを送った。