「女性向けのおしゃれな農業用衣類を扱ってほしい」――。女性農業者の希望に応え、JA紀南では1月中旬、田辺市内の購買店舗に女性用衣類専用のコーナーを新設した。ヤッケやパンツ、エプロン、シャツ、帽子までデザインはカラフルで、機能的にも動きやすいストレッチ素材やUVカット効果の高い商品を取りそろえた。
取り扱いを始めたのは土日対応型の拠点購買店舗であるJAの中央営農経済センター。女性職員の提案がきっかけで検討と準備を進め、県内の株式会社ユニワールドの「のらSTYLE(スタイル」の商品を採用した。
〝おしゃれで使いやすいものを着て作業したい〟という女性の願いを形にしたいと同社が開発した商品。「種類や機能、柄、色合い」が豊富で、同社の担当者も「頭から足元まですべて揃う商材の数が一番の強み」と強調する。
JAの女性職員も「価格的にも値頃感がある。シンプルだけどかわいい衣服や小物がたくさんある」と商品に魅力を感じている。
JAで取り扱う60点以上の品目数は県内取扱店では最多レベルといい、訪れた女性から「『のらSTYLE』やんか。かわいい!」「たくさんあるので、みんなにも教えてあげよう」と注目されている。
センターが1月下旬に開いた展示会でもヤッケやエプロンなどが飛ぶように出たという。原大輔センター長は「女性の思いが新たな取り組みにつながった。商品は随時入荷中なので、ぜひ見てほしい。組合員の皆さんの声を聞いて、JAとして柔軟な発想を大切にしたい」と話している。