JA紀南管内では9月下旬、「秋ミョウガ」の収穫ピークを迎えた。10月上旬まで続き、今年産の出荷量は約350㌔を見込んでいる。
管内では43戸がミョウガを栽培し、7月から8月にかけて収穫する「夏ミョウガ」と、9月から10月の「秋ミョウガ」がある。今年は合計で約400㌔の出荷量を予定している。
ミョウガ栽培には、日中の大半が日陰となる園地が適しており、適度に水分を含んだ土壌と風通しが必要なことから園地は限られる。このためJAでは主に中山間地域での栽培を推奨している。
今年産の秋ミョウガは、日照りや高温の影響で一部に枯死の発生が見られ、収量は昨年よりも少ないが、品質は良好だ。
生産者の田中尚子さん(70)は「ミョウガは収穫後3回の洗浄作業などがあり、手間がかかるので苦労も多いが、山間地に合った作物だと思う。来年に向けて土の筋掘りをして収量の安定を図り、少しでも面積を増やしていきたい」と話す。
生産者から集めたミョウガはJAの加工場で塩漬けし、県外のメーカーに加工用として出荷する。