JA紀南ファーマーズマーケット「紀菜柑」では、地元の高校生らと協力しながら進めていた壁面の看板が完成し、24日に完成記念式典を行った。新看板は買い物客から「デザインがかわいらしい」「とても明るい印象でよくなった」と好評だ。
紀菜柑は、看板の老朽化に伴うリニューアルに向け「地域の若者の意見を取り入れられないか」と検討を進めていた中、高校生らが地元企業と交流し、企業の課題解決に向けた議論や提案を行うプロジェクトを企画する「若年層と地域産業の相互理解事業実行委員会」に製作を依頼。高校生らはデザイナーも交え4月から5回のワークショップを重ねた。
式典では、紀菜柑の鈴木惣志郎運営委員長が高校生らに感謝を伝えた。高校生らは「レトロ感を入れ、若者には今の流行を、年配者には懐かしさを感じられるようにした」「特産品をかわいらしくイラスト化した」と制作に対する思いを述べ、来店者にJAの特産である梅干しとミカンを手渡した。
デザインに携わった田辺高校3年生の柳田美和さん(17)は「配置やデザインなどみんなで考えて制作した。わかりやすくていい出来栄えの看板になったので、ぜひ多くの方に来店してほしい」と話した。
紀菜柑運営委員長の鈴木惣志郎さん(39)は「リニューアルしたことで、明るく親しみやすく印象が大変よくなったと思う。高校生が考えてくれた看板に恥じないよう、出荷者としても、中身を充実させていきたい」と意気込んだ。