JA紀南ファーマーズマーケット「紀菜柑」は、地元の高校生らと協力して壁面の看板リニューアルを進めている。「若者ならではの発想と斬新なアイデアを生かした看板にしたい」と完成を期待している。
高校生が地元企業と交流し、課題解決などを考える地域の探求プログラム「スタートライン」(若年層と地域産業の相互理解事業実行委員会)との共同プロジェクト。老朽化した看板の塗替えを検討していた矢先に提案を受け、高校生らとワークショップを進めていくこととなった。
高校生らは4月から看板をはじめ店内の雰囲気を確認したり、店長から店のコンセプトの説明を受けたりして情報を整理。デザイナーも交えて5回のワークショップを重ねながらデザインを考えた。
現状の看板について高校生は、「ロゴが読みづらい」「若者世代に合わない」といった問題点を提起。これに加えて紀菜柑が要望する「これまで訪れたことのない人が、入ってみたくなる看板」をデザインに落とし込みながら作業を進めた。
最終的に4つのデザイン案が出され、5回目のワークショップで高校生がプレゼンした。「何を売っていのるか分かりやすく表示する」「産地直売という言葉を入れる」「産物のキャラクターを登場させる」などのアイデアが出された。
メンバーの一人、入口明莉さん(16)は「普段買い物している店に関わることができ、地元に貢献できることはうれしい。将来デザイン系に進みたいと考えているのでいい経験になった」と話した。
新しい看板のお披露目は8月下旬になる予定。紀菜柑の小畑智司店長は「JAだけで考えていたらこのようなアイデアが出てこなかった。県外の方が見ても何が売っているか一目で分かるデザインになると思う」と期待を寄せた。