JA紀南は、管内発祥のスモモ「シンジョウ」の市場販売を始めた。約10日間と短期間勝負だが食味・品質は良好で、販売価格も順調に推移している。
「シンジョウ」は田辺市新庄町で生まれ、地名にちなんで名づけられた品種で、酸味が少なく甘いのが特長。22戸の生産者が約1・5㌶で栽培し、約4㌧の市場販売を見込んでいる。
果皮が柔らかいため、出荷する際にフルーツキャップを被せる手間がかかるが、見栄えも高級で、販売価格は高値で推移している。
生産者である田辺市新庄町の田中文夫さん(62)は、「果実を大きくするため剪定や摘果に特に力を入れた。全体的に糖度が高くおいしく仕上がったので、冷蔵庫に冷やして味わってほしい」と話した。
収穫された「シンジョウ」はJAを通じ、東京の市場へ出荷されるほか、地元ではJA紀南ファーマーズマーケット「紀菜柑」でも販売している。