千年の歴史が物語る、日本の味・梅干し
紀州田辺は豊かな気候風土に恵まれた梅の里です
これぞ紀州が誇る「南高(なんこう)」。この梅から果肉たっぷりの柔らかい梅干しが誕生します。
別名「青いダイヤ」と称される、「古城(ごじろ)」。梅酒や梅ジュース、梅エキスに適します。
小粒でかわいい「小梅」。品種は多様ですが、小梅干し、梅ジュースなどに加工しやすいです。
梅の種類
紀南地方の農産物として有名なのが、和歌山県「紀州梅」でもおなじみの青ウメと梅干しです。ウメは古来から「百薬の長」とも言い、昨今ではアルカリ性の健康食品として感心が高まっています。「自然=健康」JA紀南のウメも豊かな自然ならではの特産物です。
紀南には小粒でかわいい「小梅」、梅酒用に最適な「古城梅(ごじろうめ)」、そして梅干し・梅ジュースなどの加工用に適した「南高梅(なんこううめ)」があります。
梅の旬
梅の花は毎年、戻り寒波の襲来もある1月~3月にかけて、早春をつげるように咲き誇ります。そうして、実を結んだ果実は無事にすくすくと成長して、5月中旬には小ウメ、下旬には「古城梅」、そして6月には「南高梅」の収穫が始まります。
梅の収穫は朝露の降りる朝早くから大勢の人が畑に入って、活気があります。実を傷つけないように、手でもぎ取っていく作業はとても慎重です。朝が早いというのも、少しでも果実の傷みを少なくしようとのものです。収穫した果実は自宅に運んで、家庭選別してからJAの選果場に出荷します。
ハウス栽培などの技術が進歩した現在では、ウメはマツタケなどと並んで数少ない旬の産物です。JAから出荷し、市場を通じて小売店の店頭に並んだ青ウメは、いなか出身の都会の人たちにふるさと感覚を与えるのでしょう。買って帰っては、家庭で塩漬け・天日干しをして梅干しとしてまた、梅酒やジュースとして食卓に上ります。
梅の加工
もちろん梅干しは消費者の家庭で梅干しなどとして加工される訳ではなくて、大半は産地の農家で梅干しに加工されます。梅干しづくりは、大きな漬込みタンクの中に生のウメと塩を入れ、それから約1か月の間、漬け込まれます。そうして、ウメの実に十分塩がしみこんで梅酢という液が出た状態になると、7月からは漬け込みタンクから取り出して、真夏日の下での天日干し作業が始まります。天日干しは晴天の日を選んで、3~4日間かかります。そして、ウメが茶色く色づいてきたらできあがりです。
JAでは農家が丹精込めて作った梅干し(第一次加工品)をもとに、様々な梅干し製品を製造し、消費地に送っています。近年は、健康志向から塩分を落とした低塩のものが人気があります。従来の白干しが塩分20%あるのに対して、JA独自の技術で塩分を10%以下まで下げることができました。
JAの梅干しをラインナップしますと、
- 塩分4%はちみつ梅(塩分4%)
- 百花一粒「まろの梅」(塩分7%)
- 塩分8%しそ漬梅(塩分8%)
- こりゃ梅え(塩分8%)
- かつお味梅(塩分8%)
- 干し梅(塩分22%)
- あまみのこつぶ(小梅)(塩分6%)
- しそ漬小梅(塩分15%)
- 白干し小梅(塩分22%)