地域ぐるみで〝梅学〟後押し

地域ぐるみで〝梅学〟後押し
収穫から加工までを体験
田辺市立衣笠中学校
地域ぐるみで〝梅学〟後押し

 地域の主幹作業である梅を詳しく学ぼうと、田辺市立衣笠中学校は梅の収穫や加工など一連の作業の体験に力を入れている。JA紀南や生産者、行政なども積極的に関り、生徒らの学習を地域ぐるみで後押ししている。
 同校はJA管内でも特に梅の栽培が盛んな地域で、農業体験は20年以上続く。JA三栖支所の支所長や営農指導員をはじめ、生産者、行政、栄養士らとも連携し、梅に関するさまざまな知識を習得するなど単なる体験の枠を超えている。
 今シーズンも2年生78人が梅の歴史や現状を営農指導員から学び、生産者の園地での収穫作業、栄養士が講師となった梅シロップと梅干し作りにも挑戦。生徒らが特に関心を示したのは、梅シロップの牛乳割で「飲むヨーグルトみたい」と好評だった。
 体験した田村日陽くん(13)は「梅シロップ作りは経験あるが、梅干し作りは初めて。どちらの体験も、分かりやすく説明していただいて楽しかった」と話した。
 JA三栖支所北原圭支所長は「地元の農業に少しでも触れ合うことで興味をもってもらえればうれしい。ひいては消費拡大にもつながれば」と期待を寄せた。