田辺市立会津小学校は、梅やミカンのPR動画を制作し、JA紀南の直売所「紀菜柑」の店内に設置しているデジタルサイネージ(大型ディスプレイ)で上映している。
この動画は、地元の特産である梅やミカンを地域に広く紹介したいと、同校の5年生が昨年度作成したもの。農家や行政等に取材し、タブレットを用いて動画を編集。全13本で、全ての動画に児童の解説音声がつく。
動画の内容は、梅やミカンの歴史や収穫までの流れ、レシピなど。
児童らは、短い動画の中でいかに分かりやすく興味を持ってもらえるか、工夫しながら制作。多くの方に視聴していただくことを意識して、わかりやすく端的な文章や色づかい、聞き取りやすい音声の録音等に気を使ったという。
また、海外の利用客向けに英語字幕をつけたり、時間内に分かりやすく伝えるためクイズを入れるなど、アイデアを出し合った。
制作した5年生の上堀聖太さん(10)は「いろいろ工夫して作ったので、動画で興味をもってもらって、梅とミカンをぜひ買って食べてほしい」と期待を寄せた。
向井大嗣教諭(33)は、「子どもたちが特産物のことをもっと知ってもらいたいと、熱意を持って調べまとめた。田辺市は梅とミカンが有名だが、それだけではないので今後は発信する幅を広げていけたら」と話した。
佐武正章教育長は、「一昨年から導入したタブレットを使って、子どもたちが内容を考えて制作し、地域に発信するというのはすばらしい。改めて子どもたちの秘めている力に驚いた」と語った。