JA紀南は19日、管内出身で龍谷大学4年生の宮本李菜さん(22)を「特産物PR大使」に任命した。JAが関係する販促イベントへの参加や、SNSを使った管内農産物の情報発信を積極的に行い、対外的なアピールを強化する。
JAのPR大使任命は初めての取り組み。宮本さんは昨年、ミス龍谷のグランプリを受賞し、今年3月には全国のミスキャンパスが集まるコンテストでも日本一に輝いた経歴を持つ。
管内の梅農家からJAに宮本さんの紹介があり、「新たな農産物のPR方法や若年層への発信手段につながるのではないか」と提案を受けた。JAは宮本さんにPR大使を打診したところ、「地元の農業に貢献できるなら」と快諾された。
PR大使としての主な活動は、全国各地で催される販促イベントに参加して、紀南の特産物である梅(梅干し)やミカンなどを直接アピールしたり、SNSのインスタグラムで旬の農産物を紹介するなど情報発信に力を入れる。その他、取引市場等への表敬訪問も行う予定にしている。
任命式で山本治夫組合長は、「地元に対する思い入れを、ぜひ活動に生かしていただきたい。学業との両立で忙しい中、可能な限りJAとしても支援をしていきたい」とあいさつし、宮本さんに特産物PR大使の委嘱状を交付した。
宮本さんは「紀南には梅やミカンなどおいしい農産物がたくさんあるので、全国の人に知ってもらいたい。SNSでもどんどん情報を発信し、皆さんに手に取ってもらえるようアピールしていきたい」と抱負を述べた。
式典に出席した生産者の小芝鉄也さん(56)は「PR大使を引き受けていただき、農家としても心強い。特に若者向けには、SNSなどを利用してJA紀南の特産物をどんどんアピールしてほしい」と述べた。
JAのPR大使任命は初めての取り組みで、任期は来年3月末まで。JAでは新たなPR活動の手段として位置づけ、特産物の知名度向上や消費拡大に期待している。